象の耳 歩み

第2章~16話:歪んだ歪(ゆがんだひずみ)

バンドを抜け象の耳を本業にすると決めたのはいいのですが、問題は山積みです。

しかし、いつものように最終ゴールを決め、その中間ゴールを何箇所も細かく決め、その小さなゴールへの到達に向けて頑張るという方式にし、まずは問題を全て洗い出してどうやったらクリア出来るかを考えました。

最終的な目標は「象の耳を多くの方々に食べて頂き、喜んでもらう事。」です。

となると、お店を沢山出さないと無理です。
という事は、自分しか作れないようでは駄目です。
生産が追いつかなくなるでしょう。
でも誰でも作れるようでは真似されてしまうので・・・

・・・どうしたら良いんだろう?

そんな考えが常に頭の隅にありながらも、夜な夜な生地の改良実験を繰り返しつつ、平日はスーパーを周り、週末は遊園地で営業を繰り返し、暇な時間や往復の運転中に色々と今ある問題について考えました。

そして問題というものは、細分化すればする程に答えがみつけやすい事に気づきました。
なのでそれに気づいてからは、問題点があると漠然とどうしよう~と悩むのは辞め、自分と向かい合い正直に問題や悩みを全部とにかく書き出してどんどん細かく分解して考えるようにしました。

そして細かい問題点をクリアしていくと、最終的には大きな問題解法への糸口が見えたりするのです。

そうやって象の耳を取り巻く問題を書き出し、極力自力で悩み考え、わからなければ人に聞く前にネットや書籍で調べ、それでも答えが出ない時は人に相談して答えを出していきました。

しかし。しかしですよ。

象の耳のレシピを知ってるのも自分だけ、
作り方を知ってるのも自分だけ、
人には話せない事も多々あり、
伝えてもわかってもらえない事がなんと多い事か・・・

所詮、他人事だったり、
最初は応援してくれていてもうまく行き出すと妬まれたり・・・

そして「誰もやってない事をやる」という事にこれだけ障壁が生じるという事は、やっている人間にしかわからないのかもしれません。

「誰もやってない事をやる」と参考に出来るビジネスモデルが皆無となる。
成功した商品や偉人の書籍を読み漁って自分を奮い立たせるしかない。
多くは周りに反対されて、それでも意志を貫いた人が結果として勝っている。
諦めなかった人が勝つ。
しかし、進む方向が間違っていると一生成功する事はない。

でも、誰も「あなたが今、進んでいる道は間違ってるよ」なんて教えてはくれません。

自分なら新しい道を切り開ける!と思う自分と、お手本がないからどうして良いかわからず、夜な夜な目を瞑れば考えが止まらず不眠症になっている自分がいました。

結局は自分でしか解決する糸口は見つけられないと頭ではわかっていたのですけどね。
不安なものはやはり不安です。

日本中の方に食べて喜んで頂くには、誰もが作れる事が大事。いや必須条件。(日本中の生地を独りで作るのなんて無理!)
しかし、どうすれば・・・と悩んでいた時に、ある業者さんから電話がかかってきたのです。

あれは今、考えても嘘のように絶妙すぎるタイミングでした。

つづく