象の耳 歩み

第3章~8話:会社の物件探し~大家さんちへ突撃(後編)

胸を弾ませながら道を曲がるとそこには、よくテレビで見るような立派すぎるゴミ屋敷がありました。

本物を見たのは生まれて初めてです。

庭という庭の隙間という隙間に色んな物がみっしみしに詰め込んであり、なんか臭うし・・・
やばい雰囲気しかそこにはもうありませんでした・・・

なんか漫画みたいな展開だな~って自分でもちょっとおかしくさえ感じてきました。
と、同時にこの家に住んでる人が大家さんになるのか・・・大丈夫かな~・・・と不安な気持ちにも当然なりましたが。

でもここまで来たら諦める訳にもいきません。
家の門にピンポンがついていたので勇気を出して押しました。

「は~い・・・」と暗い声がインターホンから聞こえてきました。
また突然の来訪の非礼を詫び事情を説明すると、

「あ・・・あれか・・・弟に管理を任せてるからそっちに聞いてください~」
と暗い声で返されてしまいました・・・

だめだこりゃ。

と思えたのは良かったのですが、なんか悔しかったり残念だったり、
もうあそこの物件で工場兼店舗を構える想像をしまくっていたので、
その未来の映像が全て消えていってしまうようで・・・

その時は自分の未来がもう終わってしまったような気になり、半分泣きつつコージーコーナーのクッキーをやけ食いしながら帰宅したのを覚えてます。

諦めるのは嫌いですが、これはもうなんかダメな感じしかしなかったので
この物件は諦めよう!半泣きで帰りながらそう決断できました。

そうと決まれば次の物件を探すしかありません。
その日一日は落ち込むだけ落ち込んで、翌朝からは気持ちを切り替えて!!

新たな物件探しを始めました。

そして色々な手を使って調べまくったその数日後に、
井の頭線の高井戸駅(杉並区)から徒歩3分の物件を見つける事が遂に出来たのです!

二階に大家さんが住んでおり優しい感じの方で即決でした。

そこからはもう早かったです。
物件が決まったら定款にその住所を記載し公証人役場で認めてもらって(費用が約16万)、法務局へ書類を持って行き登記完了!(費用は約10万)

これで会社設立完了です。
感動に浸っている暇はありません。

すぐに工場が稼働出来るようにする為に、そしてどんな工場にするべきか、
業者さんに頼める予算はあまり無いので自分でやれる事はやらないといけない為に、
お借りした物件へ行き、その中で時にニヤニヤしながら、
時に数年後を想像しながら、
工場の中の機械の配置とかを自分で考えながら、
極力~低予算で工場が作れるように、
そして無駄な導線(通り道)を作ってしまわぬように、
何時間も何十時間もかけて何度も何度も図面を引き直しました。

つづく