象の耳 歩み

第2話:それはただの勢いと思いつきでした

その運命の相手は、屋台で売られていた
「エレファント・イヤー」なる揚げパンでした。
(正確には、その揚げパンと出会った時には、
運命の出会いだ!と思った訳ではなかったのですが・・・)

その見た事もない食べ物に
私は多大なる興味を示し早速購入。
目玉が飛び出る程ではないが、
確かに美味い!そう思いました。

そしてポートランドではこれといった事もなく日々が過ぎ、

NYへ飛び無事に帰国したのですが・・・
当時、ポートランドを発つ時 ・・・・・
何もないこの地に来る事は二度とないだろう。
そう思いこの地をあとにしたのですが、

一ヶ月後にまたこの地に来るはめになるとは、
この時の私は知るよしもありませんでした。

そして全財産を使い果たして帰国。
夢のように楽しかった一人旅が終わり、
強引に、そして当たり前の事ですが現実に引き戻されてしまいました。

気がつけば私は無職。職の宛など何もない無職。
待ち受ける現実!!お金もない!職もない!

私は無職を良い事にゆっくりと考えました。
就職・・・バンド活動に支障が出る可能性大。却下。
う~ん、と考えがまとまらないとアメリカの思い出に浸っては現実逃避。

・・・してるうちにポートランドで見つけたあのパンが食べたくなり、
どっかに売ってないかな~と検索してみました。

ひっかからない。

どういう事?
そして色々調べると日本にあのパンはどこにも売られてない事が判明したのです。
って事はもし・・・・

あのパンを日本で私が始めたら・・・
日本初??一番乗り!?

もう顔はゆるみ始めていました。想像が暴走し、私はその時~
宝くじに既に当たったような気持ちになっていました。

やっちゃう?!やっちゃえ!!
社長になろう!!即決でそう決めてしまいました。

そうなると・・・
まずあのパンが作れないと話になりません。
なので近所の本屋へ行き、パンの作り方の本を購入。
その本に出ていたレシピを近所のスーパーで購入。
揚げる機械も買わねば!
家電量販店で一番安い揚げる機械(フライヤーを購入)
(費用はキャッシングしました)

バイト掛け持ち時代に飲食店でピザ生地は何度も作っていたので、
原理はだいたい理解していたのですぐに作れるだろうと
思っておりました。

が、全然作れない!まずい!
どうやったらあの生地は作れるのだろうか・・・!?

その後、無職をいい事に本屋、知り合い、ネット等~
ありとあらゆる手段を使い作り方を探したのですが、
まず日本では誰も知らないので当然、作り方も知らない訳です。
本屋にもレシピ本などある訳もなく。

ネットでアメリカの英語サイトでレシピを調べたのですが、
さすがアメリカ~同じ名前の食べ物なのに、
なんで?って位に材料自体が違うのです。

片っ端から作ってみたのですがあのパンは作れなかったのです!
無職をいい事に家にこもり試食、試作、試食、試作・・・
を延々、朝から晩まで丸1ヶ月・・・

何かが違う・・・。
増えていく借金
(家賃に食費に光熱費→キャッシング)。
けっこう考えれば考える程、後ろを振り返れば振り返る程~
地獄が待ってる訳です。
(無職って案外、楽ではなかったです。)

しかし完成させる事が出来ない!!
なにが違うんだ~~!どうしたらいいんだ~!!

わあぅぁ~~~~!!

と発狂しそうになった時、ある名案がひらめいてしまったのでした。

つづく