象の耳 歩み

第23話:食品衛生責任者への道

初陣の日が決まり、残りのやるべき事を羅列すると・・・

車の営業許可証はお借りした方が所持していたので取得の必要はないのですが、
食品衛生責任者の資格は自分が取得しないといけない事が判明!

<食品衛生責任者とは・・・
移動販売に限らず、お店を営業するにはこの資格を持った人が必ず1人は店に在 籍していなければなりません。
(必ずしも常に店にいなくてはならない訳ではなく、籍があれば良い)>

営業許可証付きの移動販売車がお借りできるとはいえ、
その車のオーナー様とは別の事業体という事になる為、
オーナー様にご迷惑がかからないように必ず取得しなければいけません。

自慢ではありませんが、自分は資格という物を何も持っておりません。
取得しようとした事すら実はありません。

さて・・・どうしたら取得出来るのでしょう??

困ったらネットや友人、知人に聞いて情報を集めました。

結果、講習を受けると取得が出来る事が判明しました。
講習を受けるだけで?
試験は無し?
そんな簡単でいいの!?

そんな訳ないのでは・・・と思いながら、予約した日に指定された場所へ講習を 受けに行ってみました。
(注:結構希望人数が多く予約を取るのは大変でした。)

ちょっと緊張しながらも受付で受講料1万円を支払い、席について広い講堂を見 回すと・・・・

ざっと200~300人はいたのですが、人種のるつぼといいますか・・・

だいたいの方はお店を開業しようとしてここに来ている訳で、
つまりはレストラン等のオーナーさん達が多いのだろうと勝手に想像していたの ですが、

隣を見れば、、、
すんごく化粧臭いド派手なおばちゃんが携帯でぺちゃくちゃ喋ってましたし、
(携帯は禁止って受付で言われてるはずなのですが・・・)

前を見れば、、、セカンドバッグを小脇に抱えてパッと見は堅気の方ではないか のような・・・
って感じの方が露骨に携帯で大きな声で怒鳴っているし・・・
(携帯は禁止って受付で言われてるはずなのですが・・・)

いったいここはなんなんだ・・・・

皆さん何しに来てるんですか?
そしてどんなお店を開業しようとなさっているのですか?
お店の展望は?豊富は?夢は?
ちょっと1人1人にインタビューしてみたかったです。

そうこうしてるうちに、かなりご年配と思われる方が教壇に立ち講義がスタート。

ぼそぼそ話すので何を言っているのか全然聞き取れない・・・

この先生、聞く人に理解してもらおうと思って喋ってない事がわかり、
ただ時間内に決められた事を喋ればいいという感じが余計に聞く気を無くさせ・・・

つまんないな・・・
なんだか眠いな・・・

まわりを見回すと、かなりの人が寝始めた。

う~ん、、、先生は何を言ってるのかよくわからない・・・

う~ん、、、

う~ん、、、Z  Z  ZZ  ZZZZZ

Z Z Z Z Z

そして私は、いつの間にか夢の世界へ~~~

自分のよだれの冷たさで目が覚め、
先生はいつのまにか入れ替わっていたのですが、講義の途中で目が覚めたので当 然何の話かよくわからず、、
再び睡魔が・・・・

これを何回か繰り返してるうちに、いつの間にか昼休みに。

会場を出て近くで昼食を取り、
(こんなんでいいのだろうか?という疑問が微かに頭をよぎったのですが・・・)
午後の講義が始まりまして。

不思議なもので、なぜかご飯を食べたあとは眠たくなるもので、
気づけば再び夢の世界へ・・・

そしてなんとなく周りの雰囲気の変化に気づき目が覚めました。
どうやら全講義が終了したらしいのです。。。
前を向くと壇上に司会の方らしき方が立ち、

「これからテストをやります」

と大きな声で言った気がしました。

え?

我が耳を疑う方、大多数。

「聞いてないよ!」

そんな心の中の突っ込みは無情にも無視されテストが始まりました

わかるわけがないと思いつつ、
でも良く考えると常識の範囲でなんとかなりましたが・・・

時間がきてテストは無常にも終了。

あ~寝なきゃ良かった・・・
当然と言えば当然の後悔に強烈に襲われましたが、
司会の方が、

「ではこれから自己採点をしてください」

と聞いた瞬間に心の中で密かにガッツボーズ。
たぶん周りのみんなもそうだったはず。

そしてなぜか自己採点中に司会の方が凄くやっつけな感じで、

「間違えた箇所は各自、教科書で確認して気をつけて下さい」

「それではこれで講義を終了します」

「入り口で受講終了の手帳を受け取って帰宅して下さい」

やっぱりこれで終わりですか?

そうなんです。
これで終わりだったんです。

こうして私は無事に
食品衛生管理責任者の資格を取得出来ました。

<ちなみに、結果的にはいい加減な形で  私は食品衛生責任者の資格を取得し てしまいましたが、
その後、菌の勉強を本格的に行う事で講義でやった内容以上の知識を身に付け ております。
そして常に衛生面には細心の注意を払っておりますので、皆様はどうぞ御安心 下さい!>

そして悪夢のような試食会から日々改良を続けた生地も、欠点の修正に遂に成功!
不安と希望の狭間でもがきつつ、バイトをしながら睡眠時間を削れるだけ削って 初陣に向け準備を進めました。

この時、移動販売車デビューの日まで残りわずか6日となっておりました・・・

つづく