象の耳 歩み

第27話:乱れ打ち

初営業から数十日が経過・・・
(バンド活動をしながら、深夜バイトは毎日やっておりました。)

女子大で営業しよう!下見に行かなきゃ!

毎日女子大へ営業に行き、常連さんと仲良くなってLIVEにも来てもうおう!
そして打ち上げで仲良くなろう!
そんな邪心に満ち溢れていたにも関わらず・・・

なぜか・・・なぜだか・・・・

何かが私の首根っこを掴んで前に進むのを止めるのです。

何かが、女子大というか近所のその辺の場所(路上営業)で
とりあえずでもいいから営業を始めようとする私を止めている気がしたのです。

欲しくてしょうがなかった発電機もヤフオクで三週間近く粘りついに予算内でGET!

生地の改良(まだ完璧ではないが)もかなり順調に進み・・・

って実はこの生地の改良が本当に大変で・・・・
(あんまり生地の改良、改良と書くと営業初日のが失敗みたいですが、決してそんな事はないですよ!
更においしいものを作りたいだけです!)

以前書いたパン教室へ再び修行に行き、先生を質問責めにしたり、
業者専門の会社を紹介していただいたり、多くのヒントを得てまた前進!

当時やっていた深夜バイトは会社の経営がやばいらしくリストラが始まり・・・

そんな感じだったので移動販売デビューの日から一ヶ月の充電期間をおいた頃、
バイトを辞めて移動販売一本に収入源を絞り、
バンドと個人事業主の二足の草鞋を履く事にしようか本格的に悩み始めました。

象の耳が売れれば問題ないのですが、
もし・・・もし・・・売れなかったら、営業が軌道に乗らなかったら、
生活は今以上に厳しくなってしまいます・・・

そう考えると!
もしかして『営業場所』って凄く大事なのではないだろうか・・・!?

こないだのデビュー戦はお祭りだったから人が沢山集まっていたし
しかもあのタイプのイベントって来場された方は財布の紐が緩みがちだし・・・
定番の物よりも珍しい物、希少価値のある物、その場でしか食べられない物、
のような物の方が売れそうな気がするんですよね・・・

なら週末は色々なイベントを渡り歩くとして、
平日はどうすれば、何処で営業すれば良いのでしょう!?

そんな時、知り合いがこんな事を教えてくれました。

「うちの近所のスーパーの入り口で、
よく色んな種類の移動販売車が来て営業してるから、象の耳もそうしたら!?」と。

そうか!これだ!!

うちの近所にスーパーはあるのですが、移動販売車が営業しているのを見た事がなかったので
それは思いつきませんでした。

やはり活動範囲内の事はわかっても、
自分の活動範囲外の事情は情報が一番です!

そんな訳で、まず近所のスーパーを視野に入れ考えました。

あそこなら営業するスペースは確かにあるし店舗の敷地内な為、問題なし!
売上の一部を支払う事になるだろうけど道交法に触れないから安心して営業出来る!!
(路上で営業するのは、本来は道交法で違反とされております)

よし交渉しに行こう!思いたったら即行動!近所のスーパーへ直行しました。

とりあえず店内にいた社員らしき人に話しかけ、事情を説明すると、とても胡散臭そうに・・・
「あ~そういうのは本部に聞いて下さ~い」とだけ言って去ろうとしたので、

ちょっと待ってください!本部?何ですかそれは!?何処ですか!

追いかけて本部の連絡先を聞くと、こちらのメモの準備とか関係なくいきなり口頭で電話番号を言い出したので、
暗記してすぐさま携帯にメモ。
なんて社員だ・・・って名札を見ると「店長」って書いてある・・

店長なのに自分が任されている店の営業の決定権すらないの!?
で帰宅後、その本部に即電話。

担当の方は何度かけても不在、電話中・・・等~
色々あって担当の方と話す事が出来たのはその翌々々日。
移動販売車での店頭営業希望の旨を伝えると~

「どんな食べ物でしょうか?」

『象の耳っていう揚げパンみたいな感じのモノなんですけど・・・

「あ~揚げパンですか?」

『いや、普通の揚げパンではなく日本で初めてのモノなんですけど~』

「う~ん、わかりませんね・・・
写真か何かがあるなら電話しながらで結構ですから
メールで送ってもらえませんか?」

簡単に書くとそんな流れになり、
言われたアドレスに「象の耳」の写真を添付して送信。

(当時は最高の写真を送ったつもりでしたが、今見ると・・・
それはそれはとても酷い写真かもしれません。)

しかし、
日本で初めての食べ物!という事は、
日本では誰も食べた事がないという事です。

作り方を説明し、何が普通の揚げパンと違うのか説明しても、
どんな食べ物なのか検討がつかないらしく・・・気味悪がられてしまいました。

試食会をそちらでやらせて下さい!と言う話も簡単に却下され、
「検討します」と言われ電話を切られてしまいました。
それ以来、連絡はまったくありませんでした・・・

<この事から得た教訓>
「象の耳」は日本初!ゆえ、誰も知りません。
当然と言えば当然。口で説明しても無理です。

なのでメールでまず写真を添付し送信、
完璧に説明した後で交渉に持って行った方が話が進むはず!

そう考え、思いあたった大手スーパーのHPを検索サイトで調べまくり、
片っ端からその、考えに考え抜いた文と写真を添付し、
コピーしたと思われないように1通1通、そのスーパーに合わせて内容を変え、
営業させていただけるように思いついた全てのスーパーにお願いメールを送り続けました。

返事は来るのか?営業場所の確保は?
私に出来る事は・・・・・・

待つだけ。ひたすら待つ事だけです。

結果やいかに!

<つづく>