原材料に色々とこだわっている象の耳ですが、様々な原料を使っていても大事なのはお水です。
多くのパン屋さんでは水道水を利用し、原料等に関してHP等で触れる際、使用しているお水に関してまではあまり触れていない店舗様が多いようですし、
逆にこだわっているパン屋さんでは、○○山の麓の湧き水などをわざわざ汲みにいかれている店舗様もございますが、さすがにそこまでは出来ないので・・・
私達は水道水を特別なろ過システムを使用して特別なお水を作っています。
これは三重県の業者様から仕入れているのですが、そこの会社の近くの山でしか生成できない天然の液体を水に加えてから、
その特別なシステムでお水をろ過する事で、お水の中の様々なバクテリアや薬剤を除去する事が可能になるのです!
そのろ過した水は、滑らかでほんのりと甘くなり飲めば違いが一瞬でわかるほどに味が変わります。
お水本来の味といいますか、素直で素朴な味と言えば良いのでしょうか。
この素直なお水が、私達が使用している原材料のパフォーマンスを120%引き出してくれるので、様々な添加物を入れなくとも美味しい象の耳が作れるようになりました。
湯だねに切り替えた時の変化も凄かったですが、お水を変えた時の変化もなかなか凄かったです。
そして風味やあと味までもが変わり、お水を変える事でこんなにもパンが美味しくなるものなのかとびっくりしたものです。
ただし、ろ過を行うと一回でフィルターが使えなくなってしまうので(それ程までに様々なお水の中の余分な物を除去してくれます)洗浄するのが大変なのですが(笑)
こういう地道な(笑)積み重ねで象の耳は作られております!」
「手間や時間をかければ美味しいものは作れるかもしれませんが、お店をやっていると原材料費や人件費の問題もあり、そこまで出来ない・・・
本当はこうしたいけどこれをやったら、もっと販売価格を上げなくてはならなくなってしまう・・・
本来、保存料や防腐剤も誰かがもっと生活が楽になるようにする為に生んだ生活の知恵の応用なのだと思います。
今の時期、食中毒に気をつけないといけない時期です。
菌の大半は温度によって活性化するので、温かくなってくるこの時期は冬の寒い時期に比べて、菌が活発に動くので腐敗の進むのが早くなり食中毒になりやすくなります。
その菌の繁殖を抑える為に生まれた添加物も多くあります。
本来ならすぐに腐るはずのものが、なぜか常温のままずっと腐らず、いつまでも食べられる食品って最近多いですよね。
腐らないでいつでも食べられるという事は食材を捨てずに済むので地域によっては本当にありがたい事もあるでしょう。
その恩恵の裏には、添加物が加わる事で多く摂取すれば人体に害を与える可能性が生まれてしまう場合もあります。
諸刃の剣です。
しかも摂取したからと言って、必ず害になるとは限りません。
野菜を作る農家さんでもお話を聞いてみると、私達製造メーカーと同じような悩みを抱えてると感じた事もありました。
害虫や気候によって収穫量が変わってしまうので、出来る事なら農薬など使いたいくはないが、長い時間をかけて育てた農作物が収穫出来ないと商売あがったりになってしまいます。
無農薬栽培や有機栽培に切り替えれば手間隙がかかるようになるので、当然その分の労力や様々な要因は販売価格に反映されます。
薬剤を使えば大量に生産する事が可能になるので、安価で商品を卸す事が可能になります。
別に添加物を擁護したい訳ではないのですが、便利さを追求すれば必ず弊害が起こり、手ごろな価格の商品の裏には何かがきっとあると思うのです。
私もこの仕事をするようになってから商品を購入する際、ついつい原材料表記の欄を見てしまいます。
一時期は気にしすぎて、何も食べられなくなってしまいそうになった時期もあったのですが、自分で勉強して色々わかってくると、なぜこのメーカーはこの添加物を入れたのだろうか!?
そんな目的がわかってきます。メーカーも無駄な添加物はコストオーバーになるので入れる訳がありません。
入れた添加物にも目的があっていれているはずです。
そう思っていた時期もありました。
え!?
実は違っている事もあるのです。」