奇跡的に出資して頂ける事が決まり、出資額は600万円。
この金額で全て収めないといけません。
まずは会社の設立の仕方を勉強せねば!
会社を設立するには登記(とうき)という物をしなければいけない事を知りました。
<お恥ずかしながら・・・自分は最初、ほとんどの専門用語の読み方と意味がわからず全部検索して調べてました>
今までは個人事業主だったので紙きれ一枚の提出で済みましたが、法人となるとそうもいかないらしく・・・本を買い、ネットで調べて凄く難しかったですが、、、なんとか自力で書類やら定款(ていかん、と読みまして会社の法律?みたいな物を作成して必ず国に提出しないといけないみたいなのですが、そんなもん自分はまったく知りませんでした)の作り方をなんとか勉強しまして。
なんとかその定款を作成し法務局(そんな場所がある事すら自分は知りませんでした)へ行きチェックしてもらう為には会社の住所も記載しないといけないので、まずは物件を探さないといけなくなりました。
ちなみに会社名は<株式会社ZOO>にしました。
ZOO:動物園
象の耳という動物の名前を使った商品を取り扱っているからではなく・・・動物園には様々な個性をもった動物がいます。
うちの会社も様々な個性を持った人間に集まってもらい、人それぞれ得意・不得意があるのでそれを皆で補いながら目標達成に向かって進めるように!自分は動物園の園長さん的な感じで、みんなの個性を活かせるような会社にしたいな~なんて想いを込めて、そんな会社名にしました。
(ですが、後々アルファベットを使用した会社名にすると電話で会社名を伝える時が面倒なので、これから会社を設立される方にはあんまりお勧めしません)
次は会社というか工場の物件探しが急務に!
そうなると600万円という予算を考えると借りられる場所は広さ的にある程度は限られてきます。すぐに近所の幹線道路(環八)沿いにある大きな駐車場付きの元ラーメン屋さん(ヤマダ電気の並びのど○んこラーメン)の空き物件を思い出しました。
あそこなら車も止められるし学校も周辺にいっぱいあるし家からも近い!大きさ的にも工場の設立は可能だし、もしかしたら店舗もいけるかも!
あそこしかない。
あの物件は象の耳の工場設立の為に、
ずっと自分に借りられる為に用意された物件としか思えない!
って事で<何年も前から閉まったままのラーメン屋跡地>を狙う事にしました。
賃料は幾らなんだろう・・・
不動産屋さんのお友達(名前は訳あって出せませんがOさんありがとうございました!)に相談し探してもらったのですが、何年も前から閉まったままの物件なのに借主募集になっていない事が判明。
ならば大家さんに直接交渉してあの場所を借りよう!
何年も前から閉まったままのラーメン屋さんです。寝かせているのはどう考えたって勿体無い。
大家さん的には借主が見つかれば家賃収入が入ってくる訳ですから良いに決まってる!
そう思い大家さんを探す事に。
お友達の不動産屋さんにどうやったら建物の持ち主を探せるかを教えてもらいました。
法務局に行って検索すれば、その建物の持ち主がわかるとの事!
なのですぐに法務局へ行き検索専用の機械というか端末が置いてあったので住所を入力して持ち主を検索!
しかし、なぜかエラーが出て全然検索が出来ないのです・・・
どうして良いかわからず法務局の職員さんに聞いてみると「ジバンをお願いします・・・」と、冷たく軽くあっさり言われたものの~
ジバン?なに?機動刑事?
<機動刑事ジバンっていうヒーローものの番組が昔あったんです>
・・・んな訳ない事は頭ではわかるのですが真っ先に機動刑事が出てきてしまい・・・
ジバンなんて機動刑事以外に聞いた事もない単語です。
あとで調べてわかったのですが正式にはそれはジバンではなく「地番」(ちばん)でした。
法務局で建物を登記する時は住所ではなく「地番」という物で登録しているらしいのです。
なので地番がわからない事には持ち主を調べられません。
今度は地番の調べ方がわからず・・・もういっぱいいっぱいになり一旦、帰宅。
またいつもの不動産屋さんに聞くと、法務局には地番用の地図帳があるので住所を元にその地図帳を見れば地番が調べられるとの事!
再び法務局へ行き、その地図をなんとか見つけだし、その元ラーメン屋の地番を発見!
見つけた地番を法務局の書類に書き込み!
つまりこれはこれから自分が設立する会社の場所であり、
この会社はこれから宝を生み出す訳なので、もうこれは宝のありかが記載された宝の地図の引換券な訳ですよ!
その引換券を法務局の方に提出すると、その建物の持ち主のお名前とお住まいの住所が記載された紙、つまりは宝の地図がもらえました!
この住所にお宝の持ち主さんは住んでいる訳ですから、直接行って交渉してお宝ゲットするぞ!
翌日、スーツを着て手土産を購入し法務局で入手した宝の地図に記載してある住所へ、ウキウキしてスキップしながら向かいました!
この先に待ち構えている奇妙な迷路に迷い込む事も知らずに。
つづく