2025.3.29 第3章~16話 作り直し

ロゴマークに看板とか全部作り直さなきゃ!
でも自分達が作ると素人臭くなるからプロにお願いしよう!

そうは思ったものの、プロのデザインが出来る人って何処にいるんでしょう!?

今から18年前の話なので、確かにネットはありましたがスマホはまだ無く、
今みたいになんでも簡単に調べられる時代でもありませんでした。

う〜ん・・・スタッフに聞いても宛ては無し。
知り合いにもいないし、近所にもデザイン事務所なんて見た事ありません。
ネットで調べても何処にお願いしたら良いのかがわかりません・・・
(特に費用面で)

困った時はあの店へ行こう、といつもの飲み屋へ行き、
周りの常連さん達に事情を話して、デザイナーさんだったりデザイン会社の宛てがあるか聞いてみると・・・

「あ、大学の時の友達がデザイン会社やってるかも」
いつもお世話になっている不動産屋の社長さんが、即座にそのお友達にお電話してくださり!
それから話がとんとん拍子で進み、ひとまずそのデザイン会社の社長Tさんと翌週にお会いする事になりました。

事情を全てお話し、
・「世界初製法のパン」というキャッチコピーを変えなければならない
→代わりに考えて欲しい
・看板を作り直すにあたってロゴマークが必要!
→新しく考えて欲しい
・看板類も吉田羊さんが写っているものが使えないので、新たに作り直さなければならない
→新しく作って欲しい

うちの会社ではどうして良いのかがわからないから、具体的なアイデアも出せない、参考例も出せない、なので助けて欲しいです!という事を正直に伝えました。

まあ・・・ほぼ丸投げですよね。

今思うと、とんでもないお願いをしていたな・・・と思います。
これってブランドをまるまる一個作るのと同じ事ですからね・・・
無知って怖いです。

そして今ある予算を正直に話すと社長さんの顔が引きつってましたが、
予算内でなんとか納めてください!って事でお願いしちゃいました。
(無謀、勢い、若さって恐ろしいですね・・・)

そして2週間後には新しいロゴマークや「世界初製法のパン」に代わる呼び名を、まず仮案でご提示くださったのです!

今まで自分等が作っていたものは、自分達の想いやこうありたい、お客様にこう受け取って欲しい!という押し付けまがいの面もあったかもしれなかったのですが、第三者が作ってくださるとお客様目線で考えてくださるので、
「君たちが伝えたいのは○○かもしれないけど、お客さんが知りたいのってそこじゃなくて、こういう事だと思うんですよね〜」と様々なご提案をいただき目から鱗が落ちまくりました。

要は「世界初製法」→珍しいんだよ!他じゃ食べられないんですよ!だから買ってね!

確かにそれも大事な要素ではあるのだけども、
こちら(お客様側)からしてみれば、
世界初製法は凄いかもしれないけれど、私に何の得があるの?
他と何が違うの?
初めて見る食べ物だから食べ方がわからない、
注文方法がわからない、
何味がお勧めなのかもわからない・・・


わからないものだらけだから注文するのをためらってしまう人も多いと思うんですよね・・・
とのご提案を頂き、スタッフ全員で「なるほど〜・・・」
その目線は無かった・・・
考えもつかなかった・・・
もう頷きすぎて首がもげる勢いで納得しまくってました。

ロゴマークに関しては、みんなの意見や友人知人の感想も取り入れながら何回かの修正を依頼し、
1ヶ月位で「新しい呼び名」「新しいロゴマーク」「新しいPOP」が届いたのでした!

さてさて、生まれ変わった象の耳はどうなったのでしょう・・・!?

つづく



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