2025.10.2 第3章~19話 フランチャイズ本部に落とし穴。

当時の象の耳フランチャイズの加盟金は50万円。
資料請求1通が届くとサイトの運営会社に8千円を支払わないといけません。

翌月のサイトからの請求金額『84万円(税別)』

加盟契約が1つも取れていないのに84万円支払わないといけない訳です・・・

相変わらず毎日資料請求は来るので、1通来るたびにこれで8千円か・・・と考えると、この資料請求は無駄に出来ない!
できれば契約まで持っていきたい!
この思いが強くなるから、資料請求者に電話して加盟してもらえるように他社は鬼電するようになる訳ですね・・・

他社の気持ちも、わからなくはない。
でも電話をかけられる側の気持ちを考えると鬼電が正しいとは思えない。
なので、かけられる側の気持ちを考慮して・・・うちも契約は欲しいけど電話営業は辞めよう!という結論に。
電話をかけられる側の気持ちを無視して、こちらの気持ちを押し付けるのが正しい営業方法だとは思えないんですよね。
(あとになって、そういう後押しが無いと動けない方が一定数いる事も知りましたが)

その後・・・以前から象の耳に興味を持ってくださった方(二章21話参照)と、他にもテレビで象の耳を見てご興味を持ってくださった方が奇跡的にご加盟くださったので84万円の支払い分の穴埋めはなんとか出来ましたが顧問への支払いとかも合わせると結果的には大赤字・・・

そして四ヶ月目くらいになると毎日届く資料請求に対してだんだん疑念を抱くようになりました。
一生懸命、皆で象の耳を売って作った売上が、訳のわからない資料請求代に吸い取られてしまう・・・

そしてこれだけ考えに考えて資料請求者に対して毎回返信しているのに1通も返信が無いってのは幾らなんでもおかしくない?

そんな感じの事を考え始めた矢先に来た資料請求メールの宛名が、頑張れば車で行ける距離の方からでした。
本当にこの方は実在するのかな???
『さくら』なんてことは無いよね・・・!?

疑念を抱き始めたら止まらなくなり手が空いた時にこの方が本当に実在するのか、資料請求メールに記載されていた住所まで直接行ってみました。

玄関のお名前は違う名前でした・・・
でも、たまたまかもしれない。

過去に資料請求メールを送ってきた方の中から近所の方を探し、その方のおうちも行ってみました。

違う名前の方が住んでました。まじか。

なにこれ詐欺?
訴えるか?
いやいや・・・費用とか弁護士とか考えると時間と手間が勿体無い!
勉強代という事でそのサイトは辞めよう!という結論となり、解約の連絡をすると
『6ヶ月契約なのでご解約は出来ません』と言われてしまったのですが、架空請求に対してあと数ヶ月も莫大な支払いが発生すると考えると怒りで発狂しそうになったので
資料請求者の家に何軒か直接行ったら実在しなかった旨を伝えるとすんなり解約出来てしまいました・・・

世の中怖いですね。

結果としてこのサイトを通して取れた契約は『1』
請求された金額は四ヶ月で計、約300万円!
大赤字でした・・・

私はカモだったのでしょうか。

ですがその後、フランチャイズ加盟希望者を募集するサイトの中にも月額固定費で資料が何通来ても金額が変わらないですよ!という仕組みの会社を見つけ、そこで募集記事を載せてみました。
当時、月10万円で何通資料請求が来ても金額は変わらないとの事。

掲載後はどんどん資料請求が来て、そして返信すると10通に1通位の割合ですが・・・ちゃんと返信があったり電話がかかってきたりで、画面の向こうに『人』がいる実感を感じました。

そして試食会参加への問い合わせが増え、契約も取れるようになり!
少しづつですが加盟店が増えて行きました。


移動販売車をメインに加盟契約が取れ、少しづつ店舗がOPENして行くと各地の店舗がテレビ取材を受け、その模様が放映されていくと全国に少しづつ象の耳が浸透していってるんだな〜と感慨に浸るのは簡単なのですが今度は生地の生産が追いつかない!

こんな事してる場合じゃない!
生地を作らなければ!!

加盟店が少しづつ増えていくのは非常に喜ばしいのですが、
今度は生地の『生産』面での問題が次々と勃発!

いつになったら安定するんだろう・・・

<つづく>

あげ焼きパン象の耳へのお問い合わせはこちら
上に戻る