2022.6.27 第2章~3話:全速前進

乱れ撃ちのごとく大手スーパーに片っ端からメールを送りまくり、そして~そわそわしながら返事を待っておりますと・・・・

早速翌日!
あのダイエーさんから返事が来たのです!!
奇跡だ!!

とりあえず関東各支部の総本部に一度来ませんか?との内容!
で、その連絡をくださった方と日時の調整を行い、その数日後・・・半年ぶりにスーツを着てピアスを全部外し総本部のあるダイエー赤羽店さんへ行く事になりました。

取り繕ってもしょうがないので、誠心誠意〜今の自分でぶつかろう。
そう決めてその担当の方にお会いし、今までの事や象の耳に対する意気込み等を熱く語る事、約30分。

「面白そうだね。」との事で試食もしていないのに、その方は近隣のダイエーさんの各支店でとりあえず営業が出来るようにしてくださるとの事!

つまり、月曜は都内のダイエー○○店で、火曜は横浜市のダイエー○○店で!
と自分のスケジュールの空いてる日に、まず様子見で何店かで試しに営業してみて軌道に乗ってきたらスケジュールをどんどん埋めてくださるというのです!!

そして、Mさんという私の専属担当者を紹介してもらいました。

今後はこのMさんと色々決めてください、との事。

で、場所代(正式には出店料)の話と今後の話、
ダイエーさんの営業方針等を伺いお話は終了!

やったーーー!
これで営業場所が確保できた!!
しかもコンセントも貸してもらえるとの事!!

順風満帆とはまさにこの事なり!

思わず帰りに缶ビールを買ってその場で打ち上げを始めてしまいたい気分だったのですが、

しかし!
その次の週の月曜にMさんに試食をしていただく事になった為、酔ってる場合ではないのです!

もっと美味しい象の耳を作る為に更に改良が必要です!
まだ完璧ではない。もっと美味しく出来るはず!

あとはいかに楽に!いや少ない労力で!生地の仕込みを終わらせ、
そしてどれだけ早くお客様を待たせずに提供出来るか!?

この時間との戦いが課題なのです・・・

実はFC(フランチャイズ)化とか凄く無謀とは思いつつ、そんな夢みたいな事も考えて専用の生地の研究も始めていたのですが、考えれば考えるほどに難しい問題が山のように・・・

美味しい1枚を気持ちを込めて作るのと、
それを大量生産するのとでは話が全然変わってくるのです。

1000食分を作ろうと思ったら1枚分のレシピの材料が1000倍必要なので、それらを保管する場所が必要だし、仕入れる為のお金も必要です。

1枚の生地を作るのと、1000枚分の生地を作るのとでは道具も変わってきますし、売れ残ったら廃棄しなくちゃいけないですし・・・売れ残った生地もお金と同じなので売れ残らないようにするにはどうすれば!?とか考えれば考えるほど・・・相談出来る人がいないので独りで答えを見つけるしか無いのです・・・

なぜなら象の耳を誰も知らない、作り方も知らない、ですから1000枚を簡単に作れる方法なんて誰も知りません。

かと言ってパンに関して詳しい方に相談するとしても、象の耳の事がよくわからないでしょうから相談に乗って頂く為にはこちらがレシピや製法をお伝えした上でないと聞かれた方も答えられないと思うのでお伝えしないといけない訳ですが・・・

当時の自分は過剰な位にパクられたく無い!レシピなんて人には教えられない!と思っていたのでプロにも相談できない。となり「独りで解決するしかない」という結論に至っておりました。

とは言え、これは沢山売れるようになったらの話でとても重要ではあるけれど、早急に解決しなければいけない案件では無いので頭の片隅で熟考する事として・・・話を元に戻しますと〜

試食会が上手くいったらこんな自分でも、もしかしたらダイエーさんという大きな会社と契約する事が出来るかもしれない訳です!

月曜の試食会、「これが本当の勝負」なのです!

そして、その試食会がある運命の月曜日がやってきました・・・

つづく

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